厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況」によると、男性の平均寿命は81.47歳、女性の平均寿命は87.57歳です。
また、2040年には男性の平均寿命が83.27歳、女性の平均寿命が89.63歳に伸びることが予測されています。
今後、100歳まで生きる人はますます増えるでしょう。100歳まで生きる場合、まだまだ余生が長い70歳代ですが、70歳代で貯蓄がゼロの世帯はどの程度いるのでしょうか。
本記事では、70歳代の貯蓄事情を解説します。老後対策3選も紹介するので参考にしてみてください。
【注目記事】70歳代【おひとりさま】の貯蓄額は平均いくら?国民年金・厚生年金の月額も確認
1. 70歳代「ひとり世帯」で貯蓄ゼロの割合は?
70歳代で貯蓄ゼロのおひとりさまはどの程度いるのでしょうか。
金融広報中央委員会「各種分類データ(令和4年)ー家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)」によると、70歳代「ひとり世帯」の貯蓄分布は以下のとおりです。
1.1 70歳代「ひとり世帯」の貯蓄分布
- 非保有 :28.3%
- 100万円未満 :5.2%
- 100~200万円未満 :4.0%
- 200~300万円未満 :4.2%
- 300~400万円未満 :4.6%
- 400~500万円未満 :3.0%
- 500~700万円未満 :8.8%
- 700~1000万円未満 :4.8%
- 1000~1500万円未満 :5.6%
- 1500~2000万円未満 :5.8%
- 2000~3000万円未満 :8.2%
- 3000万円以上 :16.1%
- 無回答 :1.2%
28.3%のひとり世帯が貯蓄非保有世帯です。約3.5人に1人のおひとりさまが貯蓄を持っていないことになります。
一方で、1000万円以上の貯蓄があるひとり世帯も35.7%あり、世帯による貯蓄額の差は大きいです。
2. 70歳代「二人以上世帯」で貯蓄ゼロの割合は?
70歳代ひとり世帯の貯蓄事情を確認しましたが、70歳代の二人以上世帯はいくらの貯蓄を持っているのでしょうか。
金融広報中央委員会「各種分類データ(令和4年)ー家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」によると、70歳代「二人以上世帯」の貯蓄分布は以下のとおりです。
2.1 70歳代「二人以上世帯」の貯蓄分布
- 非保有 :18.7%
- 100万円未満 :5.9%
- 100~200万円未満 :4.1%
- 200~300万円未満 :2.8%
- 300~400万円未満 :4.0%
- 400~500万円未満 :2.2%
- 500~700万円未満 :7.5%
- 700~1000万円未満 :6.5%
- 1000~1500万円未満 :10.3%
- 1500~2000万円未満 :7.1%
- 2000~3000万円未満 :10.0%
- 3000万円以上 :18.3%
- 無回答 :2.7%
貯蓄非保有世帯の割合は18.7%となっており、ひとり世帯よりも割合は少ないです。
また、1000万円以上の貯蓄を保有する世帯の割合は45.7%で、半分近くの世帯が1000万円以上の貯蓄があります。
3. 年金の繰下げ受給やNISA…「老後対策」3選
70歳代の貯蓄事情を確認しましたが、老後にお金で困らないためには現役時代にどのような対策が必要なのでしょうか。
人生100年時代におこないたい老後対策3選を紹介します。
3.1 老後対策1.NISAやiDeCoで老後資金を用意
老後資金の用意に「NISA」と「iDeCo」を利用するといいでしょう。NISAとiDeCoで投資すれば、通常運用益に対して約2割かかる税金が非課税になります。そのため、効率のいい資産形成が可能でしょう。
特に、コツコツお金を貯めたい人は「つみたて投資」を検討しましょう。
65歳時点で2000万円を貯めるために必要な積立額を、つみたて投資開始年齢ごとにシミュレーションします。シミュレーション結果は以下のとおりです。なお、運用利回りは年利3%を前提とします。
投資開始年齢ごとの65歳で2000万円を貯めるために必要な積立額
投資開始年齢 毎月の積立額
- 25歳 2万2000円
- 30歳 2万7000円
- 35歳 3万4000円
- 40歳 4万5000円
- 45歳 6万1000円
- 50歳 8万8000円
- 55歳 14万3000円
25歳でつみたて投資を始めれば、毎月2万2000円をつみたてることで2000万円の資産形成が可能です。一方で、55歳からつみたて投資を始めた場合は毎月14万3000円のつみたてが必要になります。
つみたて投資で老後資金を貯める場合は、できるだけ早く始めることが重要です。
3.2 老後対策2.老齢年金を増やすために年収アップ
老後対策として年収アップも有効です。会社員や公務員などの場合、現役時代の年収により年金受給額が決まります(上限あり)。
1970年生まれの会社員が23歳から60歳まで勤務した場合、65歳から受給する平均年収ごとの年金受給額は以下のとおりです。
平均年収ごとの年金受給額
平均年収 年金受給額
- 300万円 月11万2000円
- 400万円 月12万6000円
- 500万円 月14万4000円
- 600万円 月16万2000円
- 700万円 月17万6000円
- 800万円 月19万円
- 900万円 月21万円
平均年収300万円の会社員と500万円の会社員では、もらえる年金に月3万2000円も差があります。
今は転職も当たり前の時代なので、ぜひ年収アップを目指してみてください。
3.3 老後対策3.繰下げ受給で年金を増やす
年金受給額を増やすには、繰下げ受給も検討してみてください。年金は通常65歳から受給を開始しますが、実は66歳以降に受給開始を遅らせることも可能です。
受給開始年齢ごとの年金受給額増額率は以下のとおりとなります。
受給開始年齢ごとの年金増額率(65歳受給開始対比)
受給開始年齢 増額率
- 66歳 8.4%
- 67歳 16.8%
- 68歳 25.2%
- 69歳 33.6%
- 70歳 42.0%
- 71歳 50.4%
- 72歳 58.8%
- 73歳 67.2%
- 74歳 75.6%
- 75歳 84.0%
65歳時点で受給を開始したら月15万円の年金がもらえる人は、69歳に受給開始を遅らせれば月20万円以上の年金をもらえます。
65歳以降も働いたり貯蓄で暮らしたりして、年金の受給開始を遅らせることも検討しましょう。
4. 老後はすぐにやってくるものではない
人生100年時代ですが、老後はすぐにやってくるものではありません。老後に向けた準備が可能です。
年金額や貯蓄、生活費をシミュレーションして、自分に必要な老後対策を見つけてみてください。





