早いもので、もう4月も中旬。
1年の4分の1が過ぎ、時の流れの速さを非常に感じますね。
この春から新社会人として働いている方もいれば、逆にこの3月をもって定年退職し、セカンドライフを迎えた方もいるでしょう。
少し前までは、60歳に定年を迎え、セカンドライフを過ごす方も多かったようですが、近年では、65歳や70歳くらいまで働く人も増えているようです。
「日本のシニアはお金持ちが多い」としばしば言われることがあります。
さて、果たして真実の程はどうなのでしょうか。
今回は、そんな「日本のシニア世代」の中から「70歳代」をピックアップして、貯蓄状況などをみていきたいと思います。
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1. 70歳代の貯蓄状況は?
まずは、70歳代の貯蓄状況の現状をみてみましょう。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」によると、70歳代の貯蓄の平均値と中央値は以下のとおりです。
1.1 【70歳代・二人以上世帯】金融資産保有額
- 平均値:1905万円
- 中央値:800万円
※金融資産を保有していない世帯を含む
平均値は1905万円ですが、中央値は800万円です。平均値は、一部の極端に大きな数値に引っ張られてしまいます。
内訳を確認して、実態を確認してみましょう。
1.2 【70歳代・二人以上世帯】金融資産保有額の内訳
- 金融資産非保有:18.7%
- 100万円未満:5.9%
- 100万円以上200万円未満:4.1%
- 200万円以上300万円未満:2.8%
- 300万円以上400万円未満:4.0%
- 400万円以上500万円未満:2.2%
- 500万円以上700万円未満:7.5%
- 700万円以上1000万円未満:6.5%
- 1000万円以上1500万円未満:10.3%
- 1500万円以上2000万円未満:7.1%
- 2000万円以上3000万円未満:10.0%
- 3000万円以上:18.3%
- 無回答:2.7%
2019年には年金以外に2000万円が必要という「老後2000万円問題」が話題となりました。個人差はありますが、実際には2000万円では足りないという声が多くあがっているようです。
ここでは、ひとつの目安として、2000万円以上の金融資産を保有している世帯を見てみましょう。
2000万円以上の金融資産を保有している世帯は28.3%と、全体の約3割を占めています。
一方で、金融資産非保有、つまり貯蓄ゼロの世帯は18.7%です。金融資産保有額が200万円未満の世帯は、全体の約3割です。
やはり世帯により貯蓄事情はバラバラであることが見てとれますね。