「老後=年金生活」。長年その印象が強くありましたが、現代の老後は必ずしもそうとは言い切れないようです。

老後を支えてくれる、老齢年金(国民年金と厚生年金)。

少子高齢化、かつ人生100年時代の現代において、「年金があれば安泰」という時代は過ぎ去り、60~70歳代で仕事を続ける人も増えています。

加えて昨今の物価高では、老後への不安も高まるばかりでしょう。

では実際に定年退職を迎えた後の方はどのような生活をしているのでしょうか。

現代の60歳代のリアルをみていきます。

【注目記事】60歳代で「貯蓄4000万円以上」の世帯はどれくらい?平均は2537万円

1. 65~69歳の主な収入源4割は「年金以外」

株式会社カケハシ スカイソリューションが『転職hub(ハブ)』にて60〜69歳の男女1100人におこなった「定年後の仕事とお金に関する調査」(2023年4月6日公表)。

同調査によれば、世帯主の主な収入源は以下の通りでした。

出所:株式会社カケハシ スカイソリューションズ調べ

2. 世帯主の主な収入源:60~64歳・65~69歳

  • 自分の仕事の収入:65%・30%
  • 配偶者・家族の仕事の収入:14%・7%
  • 年金(自分・配偶者共):14%・60%
  • 資産運用:5%・2%
  • 家賃収入など:3%・2%

一般的な年金受給開始年齢は65歳からです。そのため、60歳代前半では「仕事による収入(自分・配偶者・家族を含む)」が約8割となっています。

65歳になれば「年金生活」となるわけですが、主な収入源を「年金(自分・配偶者共)」としているのは60%。

「仕事による収入(自分・配偶者・家族を含む)」が37%となっており、また資産運用や家賃収入など「不労所得」も4%となっています。

なぜ年金受給がはじまっても年金のみに頼れないのでしょうか。