2023年度の年金額は、67歳以下の国民年金(老齢基礎年金)満額で6万6250円、夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な厚生年金が22万4482円と決定されました。
さらに、年金額や収入額が一定以下の方に支給される「年金生活者支援給付金」について、2023年度は2.5%増額されることになりました。
対象者や詳細の受給額について見ていきましょう。
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1. 【2023年度】年金生活者支援給付金の基準額が決定
年金生活者支援給付金とは、公的年金やその他の所得が低く、経済的な支援を必要としている人に対して支給されるお金です。
社会保障と税の一体改革に伴い、2019年10月に導入されました。
老齢年金生活者支援給付金には、老齢年金生活者支援給付金・障害年金生活者支援給付金・遺族年金生活者支援給付金があり、2023年度の基準額は次のとおり決定されています。
- 老齢年金生活者支援給付金:5140円
- 障害年金生活者支援給付金:1級は6425円、2級は5140円
- 遺族年金生活者支援給付金:5140円
それぞれ前年度より2.5%の増額です。
後述しますが、実際の金額は保険料納付済期間や保険料免除期間等に応じて算出されるため、支給金額は2.5%の増額とならない場合もあります。
2. 年金生活者支援給付金の金額
実際に支給される年金生活者支援給付金の金額は、それぞれ次のように決定されます。
2.1 老齢年金生活者支援給付金
老齢年金生活者支援給付金の額は、月額5140円を基準に、保険料納付済期間等に応じて算出され、次の(1)と(2)の合計で求めます。
(1)保険料納付済期間に基づく額(月額) = 5140円 × 保険料納付済期間 / 被保険者月数480月
(2)保険料免除期間に基づく額(月額) = 1万1041円 × 保険料免除期間※/ 被保険者月数480月
生年月日によって異なるケースがありますので、詳しくはお近くの年金事務所や市町村窓口でご確認ください。
2.2 障害年金生活者支援給付金
障害等級が2級の方は月額5140円、1級の方は月額6425円で一律です。
2.3 遺族年金生活者支援給付金
一律で月額5140円となります。
ただし、2人以上の子が遺族基礎年金を受給している場合は、5140円を子の数で割った金額がそれぞれに支払われます。