子どもの見えないSOSに耳を傾けてみて
前章では、お子さんが不登校になりやすい理由として「交友関係」や「親子のかかわり」が大きな要因になり得ると説明しました。
しかし、不登校になった理由のなかには、上記のような明確な理由がなく不登校になるケースもあります。
実際、先ほど紹介した文部科学省の調査においても約半数が「無気力・不安」と回答したように、明確な理由なく不登校になることもあります。
とはいえ、「何かしらのSOS」を示しているのであれば、それを汲み取ってあげたいですよね。
株式会社SUIは「進学・進級・新学期の困りごと」に関する調査を実施しており、小中学生保護者の半数以上が「進学・進級・新学期を迎えた子どもの言動に不安を感じることがあった」と回答しています。
「具体的に不安に感じた変化」では、「朝起きられない」「発言がネガティブになった」「元気・笑顔がない」という意見が挙げられました。
上記のように、口では「学校へ行きたくない」と言っていないけれど、朝起きられなくなったり元気がなかったりなど、ちょっとしたお子さんの変化が、もしかするとSOSなのかもしれません。
上記のような見えないメッセージを汲み取って、早い段階で解決策を考えられると良いでしょう。
解決策を見つけ出す方法の1つとして、まずは誰かに相談することが重要だと考えられます。
株式会社SUIの同調査においては、配偶者や学校の先生などに相談したことで、悩みや課題が解決したケースもあるため、子どものことで何か不安要素がある場合は、一人で抱え込まずに誰かに相談することをおすすめします。
もし、誰に相談すればいいか分からないと悩んでいる場合は、専門家に相談してみると良いでしょう。
内閣府や厚生労働省の公式ホームページでは、児童のいじめや引きこもり、不登校など、内容に応じて相談できるように各窓口を設けています。
子どものことで不安や悩みを抱えている保護者に対して相談窓口を設けているため、悩みを一人で抱え込まずに、このような相談窓口に相談してみると良いでしょう。