生活費以外の老後費用2.介護費用
他に備えておきたい費用が介護費用です。介護には多額の費用がかかります。
生命保険文化センターが公表する「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査」によると、介護に要した費用のうち一時費用(住宅改造や介護用ベッドの購入など)の平均額と費用の分布は以下のとおりです。
介護費用(一時的な費用の合計)
平均費用 :74万円
・かかった費用はない :15.8%
・15万円未満 :18.6%
・15万円以上25万円未満 :7.7%
・25万円以上50万円未満 :10.0%
・50万円以上100万円未満 :9.5%
・100万円以上150万円未満 :7.2%
・150万円以上200万円未満 :1.5%
・200万円以上 :5.6%
・不明 :24.1%
平均で74万円もの一時費用が発生します。200万円以上費用がかかったケースも5.6%あります。介護費用への備えは必要でしょう。
また、介護は一時的な費用だけでなく、毎月継続した費用も発生します。介護に要した費用のうち、毎月継続的に支払っている費用の平均額と分布は以下のとおりです。
介護費用(月額)
平均費用 :月8万3000円
・月1万円未満 :4.3%
・月1万以上2万5000円未満 :15.3%
・月2万5000円以上5万円未満 :12.3%
・月5万円以上7万5000円未満 :11.5%
・月7万5000円以上10万円未満 :4.9%
・月10万円以上12万5000円未満 :11.2%
・月12万5000円以上15万円未満 :4.1%
・月15万円以上 :16.3%
・不明 :20.2%
平均で月8万3000円もの費用がかかっています。また、介護を在宅で受ける場合と施設で受ける場合がありますが、施設で介護を受ける際の介護費用は基本的に高くなります。
それぞれの平均介護費用は以下のとおりとなります。
- 在宅で介護を受ける場合:月4万8000円
- 施設で介護を受ける場合:月12万2000円
出所:生命保険文化センター「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査」
施設での介護を希望する人は、特に多めの介護費用に備えておきたいところでしょう。