生活費以外の老後費用3.医療費
高齢になるほど病院での医療を受ける機会は一般的に増えます。日本の公的保険制度は、高齢者の医療費負担が現役世代よりも軽減される仕組みです。
現役世代の医療費自己負担割合が3割なのに対して、70歳から74歳までの人は2割負担、75歳以上の人は1割負担です。
ただし、高齢者でも現役並みの所得がある人は医療費の自己負担割合は3割となります。そのため、高齢者というだけで一律に医療費の自己負担が減るわけではないことに注意しましょう。
また、自己負担割合は減っても医療を受ける機会が増えれば医療費は高額になります。もしものときに発生する医療費を想定しておきましょう。
老後の急な出費にも備えよう
老後は生活費以外にも介護費用や医療費などの急な出費が想定されます。
貯蓄のない人が、受給する年金をすべて生活費に充てていては急な出費に備えることは難しいでしょう。
貯蓄が心もとない人は、早くから老後に備えた資産形成を検討しましょう。
参考資料
- 帝国データバンク「4月から1世帯「月2000円」食費負担増の試算」
- 総務省統計局「令和2年国勢調査人口等基本集計結果」
- 総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)」
- 生命保険文化センター「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査」
- 厚生労働省「医療費の自己負担」
苛原 寛