【任天堂の株価(7974)】2023年3月期第3四半期の決算で投資家の懸念が現実のものに

ハードウェアの売上低下の影響は2023年3月期第3四半期の決算で売上や利益に表れることになります。

第2四半期時点では前年同期比で増収増益だったのですが、第3四半期には売上が前年同期比▲1.9%の1兆2951億円、純利益が同▲5.8%の3462億円と減収・減益に転じました。

出所:任天堂株式会社「2023年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) 」

さらに、通期の業績予想も引き下げられて、売上高が▲3.0%の1兆6000億円、当期純利益が▲7.5%の3700億円へ。

ハードウェアの不振が財務ベースでの業績にも現れていることが鮮明となったことで、任天堂の株価は決算発表が行なわれた翌営業日に当たる2023年2月8日に一段と下落したと思われます。

ゲーム機の販売不振が改めて鮮明になったことも、投資家にとっての懸念材料に。同決算で公表されたHWセルスルーのデータを見ると、主力ハードのNintendo Switchの2023年3月期の4-12月の累計販売台数は前年同期より減少。

2021年3月期から2期連続で販売減少となったことで、ハードウエアの販売減少傾向が鮮明になり、投資家の懸念をさらに強めたと考えられるでしょう。