Nintendo Switchなどの家庭用ゲーム機・ゲームソフトの販売で有名な任天堂(7974)ですが、2022年は10月以降から下落トレンドが続いています。

任天堂の株価推移(終値ベース:円)2022年9月30日~2023年3月16日

出所:各種資料をもとに筆者作成

2023年3月期第2四半期から、主力のNintendo Switchの販売不振が明らかになったことで、株価の下落がはじまったと考えられます。

さらに2023年3月期第三四半期の業績では売上・利益にも影響が出始め、2023年3月期の通期見通しが前年比減収・減益となったことも影響していると思われるでしょう。

今回は任天堂の株価に視点をあててみていきます。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

【任天堂の株価(7974)】「Nintendo Switch」の販売数量の下方修正が最初のきっかけか

任天堂の業績は2023年3月期第2四半期は増収増益でした。

出所:任天堂株式会社「2023年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結) 」

同四半期の決算説明会では、通期予想も前年度比で売上高や当期純利益などにおいて引き上げられていて、財務面で見た業績は順調でした。

しかし、同時に発表されたハードウェアの販売予想が、投資家の懸念材料となったと思われます。

任天堂はゲームのハード・ソフトの販売が主力ビジネスです。ハードが売れればハードでできるゲームソフトやコンテンツも売れるため、ハードの売り上げ予想は任天堂の投資家の注目ポイントの一つです。

任天堂は2023年3月期の第2四半期の決算説明の中で、ハードの売り上げ台数予想を期初の2100万台から1900万台に引き下げました。

この引き下げが任天堂の先行きに対する懸念を強め、2022年11月以降株価の下落要因の一つとなったと考えられるでしょう。