いわゆる「富裕層」と呼ばれる資産家たちは、豪快な暮らしをするイメージを持たれることが多いかもしれません。
しかし、「お金を使うところと使わないところ」をはっきりと線引きし、シンプルに暮らしている方も多いのです。
今回は、いわゆる「富裕層」と呼ばれる人たちの定義を確認し、彼らの共通点を探ってみたいと思います。
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1. 「富裕層」はどのくらいいるの？資産5000万円超世帯は何割か
実は「富裕層」には明確な定義はありません。ここでは野村総合研究所の資料を参考にしながら、資産規模ごとの階層をイメージしていきましょう。
1.1 マーケットの分類（世帯の純金融資産保有額）
世帯の保有する金融資産（預貯金・株式・債券・投資信託・保険など）の合計額から負債を差し引くと「純金融資産保有額」が求められます。
この純金融資産保有額をベースに、総世帯を５段階に分けたものが、マーケットの分類になります。5つの階層の定義と、各層における世帯数・保有資産は以下のとおりです。
超富裕層（5億円以上）
- 9.0万世帯／105兆円
富裕層（1億円以上5億円未満）
- 139.5万世帯／259兆円
準富裕層（5000万円以上1億円未満）
- 325.4万世帯／258兆円
アッパーマス層（3000万円以上5000万円未満）
- 726.3万世帯／332兆円
マス層（3000万円未満）
- 4213.2万世帯／678兆円
アッパーマス層から超富裕層までは合計で1200万2000世帯。「マス層」の世帯が大部分を占めていることがわかります。
準富裕層以上、つまり純金融資産保有額が5000万円超の世帯は473万9000世帯、全世帯(5413.4万世帯)の約8.8%です。
次からは、筆者が銀行員時代にみてきた、富裕層と呼ばれる資産家たちの共通点をみていきます。
