2. 【年金一覧表】60〜80歳代の平均的な年金月額はいくら?
60歳から80歳代の方が、厚生年金や国民年金を平均月額どのくらい受け取っているのか、厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに一覧表にまとめました。
では、60歳から80歳の各年代について詳しく見ていきましょう。
2.1 60歳代の平均月額は前半と後半で差がある
厚生年金と国民年金は、原則として65歳から支給開始となっているため(2023年2月23日現在)、60歳代では65歳を境に前半と後半で平均月額が異なります。
厚生年金の受給額は、60歳代前半で約7万7000円、後半で約14万4000円です。60歳代前半の厚生年金は特別支給の老齢厚生年金となっています。
国民年金は、60歳代前半で約4万3000円、後半で約5万8000円です。
厚生年金・国民年金ともに「繰上げ受給」をすると、60歳から64歳になるまでの間から年金を受給開始できます。ただし、1カ月繰り上げるごとに原則0.4%減額されるので、仮に60歳から受給開始すると最大24%が減額されてしまいます。そして、減額された金額はずっと変わりません。
2.2 70歳代の平均月額:厚生年金「14万6000円」国民年金「5万6500円」
70歳代の厚生年金の平均月額は、70歳代前半で約14万4000円、後半で約14万8000円です。平均すると約14万6000円受け取っていることがわかります。
また、国民年金は70歳代前半で約5万7000円、後半で約5万6000円で、平均すると約5万6500円です。
平均月額を比べると、厚生年金は国民年金の約2.6倍の金額になっており、国民年金のみを受給している世帯は年金だけで老後資金をカバーするのは難しいといえるでしょう。
2.3 80歳代の平均月額:厚生年金「約16万円」国民年金「5万6500円」
80歳代の厚生年金の平均月額は80代前半が約15万8000円、後半が約16万2000円で、平均すると約16万円です。
一方、国民年金の平均月額は80歳代前半で約5万7000円、後半で約5万6000円で平均すると約5万6500円となり、70歳代と同額になります。
厚生年金の月額平均を比べると、80歳代は60歳代よりも約6000円、70歳代よりも約4000円高額となっており、3つの世代の中で最も高額な平均月額を受給していることがわかります。