2. 「厚生年金と国民年金」の平均受給額はいくらか
では、確定申告が必要な「公的年金等の収入金額が400万円を超える人」は実際にどのくらいいるのでしょうか。
厚生年金受給者の年金受給額ごとの分布は以下のとおりです。
2.1 厚生年金の受給権者数
- 月額5万円未満:38万8575人(2.4%)
- 月額5万円以上10万円未満:336万1204人(20.8%)
- 月額10万円以上15万円未満:497万6556人(30.8%)
- 月額15万円以上20万円未満:495万2516人(30.6%)
- 月額20万円以上25万円未満:223万4558人(13.8%)
- 月額25万円以上30万円未満:25万2220人(1.6%)
- 月額30万円以上:1万4816人(0.1%)
※国民年金部分を含む
厚生年金の平均受給額は14万3965円で、収入金額が400万円(月額33万円ほど)を超える人は全体の0.1%にも届きません。ただし、「公的年金等の収入金額」には厚生年金に加えて企業年金の受給額も含みます。
そのため、合計400万円を超える人は少し増えるかもしれませんが、それでもかなり少数派でしょう。
では、自営業者などの国民年金のみを受給する人の受給額はいくらなのでしょうか。2023年度の国民年金受給額の満額は以下のとおりです。
2.2 国民年金の2023年度の満額
- 国民年金(満額):月額6万6250円(68歳以上は月額6万6050円)
国民年金受給額は厚生年金に比べてかなり低いため、国民年金のみで収入金額400万円を超えることはできません。