老後生活を想定したマネープランの確認を

今回見てきたように、「ゆとりある老後」と考えると厚生年金のモデル夫婦では月約15万円足りません。仮に老後を25年間と仮定しても約4500万円の不足です。

「わが家はそこまでは使わない」と思っていても、最低日常生活費でも赤字になっていました。

「つつましい生活をすればいい」と考えていても、今回のような物価高があったり、月によっては旅行や身内付き合いを楽しんだり、耐久消費財の買い替えも避けられません。

年金の受給額によっては、さらに老後の赤字が増える可能性もあります。

まず第一歩としては、ねんきん定期便やねんきんネットでご自身の将来の受給予定額を知ることが重要でしょう。

一方で、今の60歳代でも2000万円貯蓄できていた方は約3割ですから、まとまった老後資金を用意するのは簡単ではありません。

早いうちからキャリアや貯金、資産運用など複数の選択肢を持ち、老後に備えることが大切でしょう。

参考資料

宮野 茉莉子