2. 築古物件の投資メリット
不動産投資の成功には入居者を確保し、空室期間をいかに短くするかがポイントです。賃貸経営では、新築や築浅の方が人気が高く有利にも感じられるでしょう。
しかし、不動産投資家の中には、あえて築古物件を選ぶ方も少なくありません。築古物件の持つ投資メリットについて見ていきましょう。
2.1 物件を安く購入できる
建物は築年数を経過するにしたがって劣化し、価値が低下していきます。
築古物件はすでに建物の価値が下がりきっており、新築と比べると大幅に建物価格が割安になります。中には、土地代相当額程度で販売されるケースもあるほどです。
資金が限られている方でも不動産投資に取り組むことができるでしょう。
2.2 高利回りを期待できる
築古物件は、物件の値下がりに対する家賃の低下割合が低いことが特徴です。物件が格安となっても家賃相場には下げ止まりがあるため、想定利回りは上がります。
たとえば、新築木造アパートの想定利回りの目安は6~8%程度ですが、築30年以上になると物件価格が下落するため、10~20%台や30%以上という高利回り物件も見つかります。
築古物件は、新築や築浅と比較すると入居付けが難しいといわれています。しかし、目的を明確にしたリフォームで付加価値を高めて入居者を獲得し、新築・築浅よりも有利に運用することは十分に可能です。
オーナーの手腕次第で、大きな収益を得ることも可能でしょう。
2.3 減価償却による節税効果が期待できる
不動産投資では、建物の経年劣化分を費用として計上できる減価償却の仕組みを利用して、節税効果を得ることができます。
減価償却により不動産投資が帳簿上赤字になれば、自身の給与所得や事業所得と損益通算することで課税所得額を下げ、所得税を下げることができるのです。
築古物件の場合は、短期間で減価償却ができ、年間の減価償却を大きく取ることができます。特に耐用年数を超えた木造アパートの場合は、最短4年で償却可能であることから、高所得の方の節税対策に活用されています。
減価償却費の算出方法や節税効果については、以下の記事で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください。
【不動産投資】知らなきゃ損!減価償却の仕組みや計算法を紹介します