3. 築古物件の潜在デメリット

築古物件にはデメリットもあり、不動産投資としては難度の高い投資となります。物件価格が安い=リスクも少ない、というわけではありませんので注意しましょう。

3.1 修繕コストが高額

建物や設備は、年数経過による老朽化は避けられません。新築・築浅よりも多くの修繕費用がかかります。
築古の一棟物件では、外壁その他が修繕時期を迎えていることも多く、物件購入後にはそれなりの修繕コストがかかることを念頭に入れておきましょう。
築古の区分マンションの場合には管理費の値上がりや大規模修繕時に一時金の負担が必要になることがあるといったリスクについても想定しておく必要があります。
また、築古物件には旧耐震基準の建物も少なくありません。購入価格は安価なものの、耐震工事を行う必要があったり、維持にかかる費用が大きくなったりするケースもあるため注意しましょう。

3.2 ローンの利用が難しい

融資は残存法定耐用年数を融資期間と考える金融機関が多く、長期の融資は難しいことがあります。法定耐用年数を超える築古物件に融資を出す金融機関は限られ、融資において求められる個人属性も高くなるようです。
融資を前提として築古物件への投資をお考えなら、あらかじめ金融機関を開拓しておく必要があるでしょう。
また、売却時には融資が難しいことがハードルになり、一般の物件と比較すると買い手が限られる可能性も考えておかなければなりません。

3.3 リフォームなどの手間がかかる

築古物件で入居者を確保していくには、購入物件の価値を高めるためのリフォームやリノベーションが必要になるでしょう。しかし、費用をかけるとそれだけ利益が圧迫されるため、範囲をよく見極め、安価に抑えるよう工夫するとよいでしょう。

また、築年数を経過しているため、建物や設備の不具合が発生する可能性や頻度も、新築・築浅より高くなるでしょう。
新築や築浅の物件よりも何かと手間がかかります。