50歳代に入ると、いやおうなしに「リタイヤ後の暮らし」について意識し始める機会が増えます。
年金不安に、止まらない物価高。老後を迎える前に「お金の対策」を入念にしておきたいものですね。
やがてくる年金生活を支える柱となるのは、主に現役時代にコツコツ準備した貯蓄でしょう。今回は50歳代の貯蓄事情と定年前の「やることリスト」に載せておきたい3項目についてお話をしていきます。
【注目記事】還暦60歳代が向き合う「老後2000万円問題」。クリアできる人は何割いるのか
1. 「50歳代・無貯蓄世帯」は何パーセント?
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」の令和3年度調査結果によると、50歳代の平均貯蓄額は1386万円・中央値は400万円です。
2.
50歳代の平均貯蓄は1386万円になりましたが、中央値は400万円と約1000万円の差があります。上記の平均1386万円は一部の大きな数字に引っ張られている傾向があるため、より実態に近い中央値を参考にしていきましょう。
では次に貯蓄額別の割合について見ていきましょう。
1.1 50歳代・二人以上世帯の貯蓄額分布
1.2 50歳代・二人以上世帯の金融資産保有額
※金融資産を持たない世帯を含む
- 平均:1386万円
- 中央値:400万円
1.3 金融資産保有額の分布
- 金融資産非保有:23.2%
- 100万円未満:8.9%
- 100~200万円未満:6.5%
- 200~300万円未満:4.5%
- 300~400万円未満:4.0%
- 400~500万円未満:3.4%
- 500~700万円未満:6.4%
- 700~1000万円未満:6.3%
- 1000~1500万円未満:8.0%
- 1500~2000万円未満:5.7%
- 2000~3000万円未満:6.6%
- 3000万円以上:12.9%
- 無回答:3.5%
上記の数字を見ると、しっかりと貯蓄額がある方もいれば、ない方もいるのが現状です。同じ世代でもここまで差があることがわかります。