3. 厚生年金「うらやましい月20万円以上」の受給者の割合とは

では、厚生年金受給者で月20万円以上の年金を受給している人はどの程度いるのでしょうか。

第1号厚生年金被保険者(民間企業に勤める人)の年金受給額の分布は以下のとおりです。

出所:厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 月額5万円未満:38万8575人(2.4%)
  • 月額5万円以上10万円未満:336万1204人(20.8%)
  • 月額10万円以上15万円未満:497万6556人(30.8%)
  • 月額15万円以上20万円未満:495万2516人(30.6%)
  • 月額20万円以上25万円未満:223万4558人(13.8%)
  • 月額25万円以上30万円未満:25万2220人(1.6%)
  • 月額30万円以上:1万4816円(0.1%)

月額20万円以上の年金を受給する人は、全体の15.5%です。

厚生年金受給者の約6.5人に1人が月額20万円以上の年金を受給しています。かなり少数であることがわかります。

4. 月20万円以上の年金を受給するために必要な年収はいくらか

厚生労働省「公的年金シミュレーター」をもとに試算すると、月20万円以上の厚生年金を受給するために必要な年収の目安は、約730万円です。

1990年生まれの人が、23歳から64歳まで平均年収730万円で働いた場合、65歳から月に約20万円の年金を受給できます。

日本人の平均給与が443万円なので、平均よりもかなり高い水準の収入が必要です。

また、受給開始時期を遅らせれば、月額受給額を増やすこともできます。

たとえば、70歳から受給を開始すれば、23歳から64歳まで平均年収410万円で月20万円の年金の受給が可能です。

もちろん、生活が苦しいのに無理に受給開始を遅らせることはおすすめしませんが、受給額を増やせば、生きている限り同額を受給し続けられるので、余裕のある方は検討するのもいいでしょう。

※いずれも厚生労働省「公的年金シミュレーター」にて試算