1. 【70歳代・おひとりさま世帯】貯蓄分布を円グラフで確認

まずは、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」から、70歳代・単身世帯の貯蓄額を見ていきます。

平均額や中央値とともに、「貯蓄なし(金融資産非保有)世帯」から、「3000万円以上」の世帯の割合をグラフで確認してみましょう。

70歳代・おひとりさま世帯の貯蓄事情

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」

70歳代ひとり暮らしの貯蓄の平均は1786万円、中央値は800万円となっています。平均値は、一部の極端な大きな数値(富裕層など)に影響されるため、中央値の方がより現状に近く、参考にしやすいでしょう。

円グラフをみると、貯蓄なし(金融資産被保有)が25.1%となっており、実に4人に1人という結果に。一方2000万円を超える世帯も28.4%と、ほぼ同じ割合となっています。

このように、70歳代の金融資産の保有額は大きな個人差があります。

現役時代からコツコツ準備した老後資金、リタイヤ時に受け取った定年退職金、親族からの贈与・相続で受け取った資産など、その中身も人それぞれでしょう。

シニアがひとりで暮らす場合、長期入院や介護が必要となった場合などに備え、より丁寧に老後資金を準備していく必要がありそうですね。民間の介護保険などで備えるのも一案でしょう。

趣味やライフワーク、親しい友人とのおつきあいといった、「お楽しみのための出費」も、できればケチりたくないものです。

老後資金の準備は、いわゆる生活費以外の部分にも目を向け、余裕を持ったプランを立てていきましょう。