老後の暮らしを支える「公的年金」の受給開始年齢は65歳。

とはいえ、65歳になれば年金が自動的に開始されるわけではありません。事前に送付される「年金請求書」での手続きをしないと、年金はもらえないのです。

この記事では、65歳になる人に日本年金機構から郵送される「年金請求書」の手続きについてお話ししていきます。

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1.「年金請求書」の対象となる国民年金と厚生年金

日本の公的年金制度は、国民年金と厚生年金の「2階建て構造」です。

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

1階部分にあたるのが、日本に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある「国民年金(基礎年金)」。2階部分は、公務員や会社員などが上乗せで加入する「厚生年金」です。

厚生年金では報酬に応じた保険料を支払い、納めた保険料や加入期間で年金額が決まります。これらの年金については、原則として65歳から受給開始となります。