2. 老齢基礎年金と老齢厚生年金の違い
老齢基礎年金は、20~60歳までのすべての国民が対象になります。国民年金保険を、40年間(480か月)納めていれば、原則65歳から満額の年間77万7800円(2022年度)の老齢基礎年金がもらえます。
老齢基礎年金は、10年(120か月)以上の保険料納付済期間があれば受給資格が得られます。
10年以上の保険料納付済み期間には、保険料を納付した期間だけでなく、国民年金保険料の免除を申請した場合などが含まれます。
一方、老齢厚生年金は、会社員や公務員などが対象になります。厚生年金は国民年金の上乗せ部分となっているため、将来もらう年金は、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方から支払われます。
老齢厚生年金は、厚生年金の被保険者になった実績が1か月あれば受給資格が得られます。
老齢厚生年金が支払い開始となるのは、老齢基礎年金と同じく、原則65歳からです。老齢厚生年金の受給額は、厚生年金の加入期間に会社から支払われた給料、ボーナスの金額によって決まる報酬比例の年金です。
厚生労働省年金局「厚生年金保険・国民年金事業の概況」2021年度によると、老齢厚生年金の平均月額(老齢基礎年金を含む)は14万4366円です。
男性の平均月額は16万4742円、女性の平均月額は10万3808円となっています。