2022年12月9日に内閣官房内閣人事局から公表された「令和4年12月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給」によると、国会議員のボーナス平均は約314万円でした。
65歳以上も多いイメージのある国会議員の場合、年金を受け取りながら議員報酬を得ているのか気になります。
国会議員に支給される年金等について見ていきましょう。
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1. 議員に支給される年金は「厚生年金」
議員に支給される年金は「優遇されている」という印象をお持ちの方がいるかもしれません。
かつて、国会議員は「国会議員互助年金」、地方議会議員は「地方議会議員年金」というものに加入し、確かに一般の厚生年金よりも手厚い年金を受け取っていました。
しかし、批判の声を受け止める形で一元化がなされ、現在は会社員と同じ厚生年金に加入しています。
さらに、2015年10月分からは、歳費(議員報酬)の月額および期末手当の額と年金の額に応じて、年金が支給停止されることとなりました。
つまり、会社員と同じように議員も年金と報酬が調整されているのです。
※老齢基礎年金については、これまでどおり全額(2022年度は月額6万4816円)が支給されます。
2. 議員報酬いくらで「厚生年金」が支給停止になるのか
年金が支給停止になるかどうかは、下記に当てはめて計算します。
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出所:日本年金機構「老齢厚生年金を受けている議員の在職老齢年金」
このうち基本月額とは、老齢厚生年金の年金額を12ヵ月で割った金額を指します。
また総報酬月額相当額とは、「毎月の議員報酬(上限65万円)」と「1年間の期末手当の総額を12ヵ月で割った額」を合計した額をいいます。
47万円を超えた場合に停止となる年金額は、下記のとおり計算できます。
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出所:日本年金機構「老齢厚生年金を受けている議員の在職老齢年金」
ここでは日本年金機構の例をもとに、年金がカットされる報酬をシミュレーションしてみます。
2.1 試算条件
- 老齢厚生年金の年金額:120万円
- 議員報酬(月額):44万円
- 1年間の期末手当の合計額:120万円
2.2 試算
- 基本月額10万円 + 総報酬月額相当額(44万円+10万円)× 2分の1 × 12 = 102万円
つまり、年金120万円のうち102万円が支給停止となり、差し引き18万円が支払われることになります。
ただし、2015年10月より前に議員となり、今も続けている方には激変緩和措置が適用されます。上記の例では43万2000円が支給されます。
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出所:日本年金機構「老齢厚生年金を受けている議員の在職老齢年金」
3. 国会議員の歳費はいくらなのか
ここで気になるのが、議員が受け取る歳費(議員報酬)はいくらなのかということです。
ここでは国会議員の歳費を確認してみましょう。
「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」によると、議員の歳費月額は129万4000円となっています。
さらに、調査研究広報滞在費として月額100万円、期末手当(2022年は約600万円)が支給されます。
上記をもとに「年収」を算出すると3300万円を超えます。プラスして旅費やその他の手当てもあるため、さらに受け取っていることになるでしょう。
4. 議員の在職老齢年金まとめ
議員に支払われる年金は、現在厚生年金と国民年金に統一されています。
議員の報酬は高額なケースが多いため、実際には支給額の調整あるいはカットが行われていることが多いと推測できます。
会社員の方であっても、同じく65歳以降も働き続ける方は”在職老齢年金”を意識しましょう。
参考資料
- 日本年金機構「老齢厚生年金を受けている議員の在職老齢年金」
- e-GOV法令検索「昭和二十二年法律第八十号国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」
- 内閣官房内閣人事局「令和4年12月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給
太田 彩子
