年の瀬となり、いよいよ新年に向けて気が引き締まりますね。
来年に向けて、転職等で収入アップを目指す方も多いことでしょう。
2022年9月に、「令和3年分 民間給与実態統計調査」が国税庁より公表されました。こちらによると、最新の平均年収は443万3000円です。
前年度の平均年収が433万円だったので、この1年で10万円アップした形です。
平均並みの給与を受け取っている場合、どれくらいの厚生年金を受給できるのかも気になりますね。
今回は日本の平均と言われる「年収443万円」を想定し、厚生年金額をシミュレーションしてみましょう。
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1. 厚生年金・国民年金「2階建ての年金制度」の仕組みを解説
まず、シミュレーションを始める前に、年金制度の基本を解説します。
日本の年金制度は、国民年金と厚生年金の「2階建て」。ベースとなるのは1階部分の「国民年金」で、それに上乗せする形で、サラリーマン(会社員や公務員など)は「厚生年金」に加入します。
厚生年金の保険料は給与からの天引きで納付し、年金加入期間とともに、現役時代に納付した保険料が将来の年金額を左右します。
つまり、長く働き、多く稼いだ人ほど年金額が上がる(ただし上限あり)というしくみになっています。