新年が始まり、仕事初めを終えた方も多いでしょう。
2015年から毎年秋に、翌年の景況感を調査する博報堂生活総合研究所が公表した資料によると、2023年にお金をかけたいことの上位に旅行と貯蓄がランクインしています。
コロナ禍によるストレス発散や物価高への不安が反映された結果だと言えるでしょう。他にも同調査の結果から、現在の消費者傾向を読み解いていきたいと思います。
2023年にお金をかけたいことランキング
2023年にお金をかけたいこと第1位は旅行(27.2%)、2位は貯蓄(22.3%)、3位は外食(19.5%)となっています。4位以降は以下のとおりです。
4位:ふだんの食事(18.9%)
5位:趣味(18.3%)
6位:株など投資(13.3%)
7位:レジャー(旅行を除く)(12.8%)
8位:老後の暮らしの準備(10.7%)
9位:理容・美容(10.1%)
10位:健康・リラックス(10.0%)
11位:外出着(9.6%)
12位:子どもや孫の教育・勉強(8.7%)
13位:交際費(8.7%)
14位:イベント、ライブ、フェス(7.6%)
15位:自分の教養・勉強(6.8%)
全体的に、コロナ禍の規制緩和による外部需要の高まりが見て取れます。
同調査内でも触れられていますが、4位の「ふだんの食事」が2022年にお金をかけた割合(29.9%)より11%マイナスになっているのが気になるポイントです。
物価高による食料品の高騰を受け、2023年以降は消費者の節約志向がより高まっています。
ただ節約志向だけでなく、健康や投資などの需要も高まりを見せています。次章を見てみましょう。
2023年に始めたい・やめたいことの傾向
2023年に始めたいこと第1位は運動・体操・筋トレ(全体28.1%・男性25.5%・女性30.5%)、2位は投資・資産運用(全体27.0%・男性29.2%・女性24.9%)、3位は副業(全体24.3%・男性24.9%・女性23.8%)となっています。
4位以降は以下のとおりです。
4位:貯蓄(全体24.3%・男性22.1%・女性26.3%)
5位:趣味・習い事(全体21.5%・男性14.8%・女性27.8%)
6位:資格や免許の取得(全体20.3%・男性20.0%・女性20.3%)
7位:ダイエット・食事制限(全体19.0%・男性12.7%・女性24.9%)
8位:仕事(全体18.2%・男性15.7%・女性20.5%)
9位:ウォーキング・ジョギング(全体16.7%・男性15.7%・女性17.7%)
10位:転職(全体15.4%・男性15.9%・女性14.9%)
続いて、2023年にやめたいことも見ていきます。
1位は無理しての人付き合い(全体30.2%・男性26.1%・女性34.3%)・2位は無駄遣い・衝動買い(全体30.1%・男性26.6%・女性33.5%)・3位は食べ過ぎ・飲み過ぎ(全体27.5%・男性25.9%・女性29.1%)でした。
4位以降は以下のとおりです。
4位:スマホの使い過ぎ(全体24.5%・男性21.4%・女性27.5%)
5位:不規則な生活(全体23.3%・男性20.6%・女性26.0%)
6位:夜更し(全体21.6%・男性18.7%・女性24.4%)
7位:お菓子・甘いもの(全体19.6%・男性15.0%・女性24.2%)
8位:間食(全体15.1%・男性12.4%・女性17.7%)
9位:仕事(全体14.9%・男性15.6%・女性14.3%)
10位:喫煙(全体11.4%・男性15.6%・女性7.3%)
始めたいこと・やめたいことの傾向を見ると、健康と貯蓄に気を使いつつ、無駄遣いをなくしていきたい消費者の意向がうかがえます。
長引くコロナ禍による健康意識の向上や、世界情勢の不安感が如実に表れていますね。
2022年と2023年の景況感
最後に、2022年と2023年の景気について聞いたアンケート結果を見てみましょう。
まず2022年の景気は「悪かった」と回答した割合は実に66.1%。ロシアによるウクライナ侵攻の影響で世界経済の先行きは不透明となり、不安感を持つ方はとても多い印象です。
次に、2023年の景気についても「悪くなる」と回答した割合が44.9%と、調査開始以降「来年の世の中の景気」について聞いたアンケートでは、過去最多の数値となりました。
コロナ禍の各種規制緩和による景気の好転を期待しつつも、歯止めのきかない物価上昇に対する不安が上記の数値になったのだと感じます。
コロナ禍と不況で効率を求める人が増加
今回紹介した調査結果を総括すると、長引くコロナ禍と不況により、効率重視で行動する消費者が増加しています。
健康意識の向上も、解釈によっては不摂生による病院通いを浪費と捉えている可能性もあると思います。
いずれにせよ、財布の紐をしっかり管理する消費者が増加しているため、来年以降の消費はますます冷え込むでしょう。
今後の政治動向にも要注目です。




