1. 厚生年金と国民年金「70歳まで」繰下げたときの増加額
日本の年金制度は2階建て構造となり、1階部分が国民年金、2階部分が厚生年金となります。
いずれか一方だけを繰下げることも可能ですが、今回は両方を同時に70歳まで繰下げた場合でシミュレーションしてみます。
1.1 70歳まで繰下げた場合の増加率
繰下げ受給を利用したとき、1ヵ月あたり0.7%ずつ年金額が増加していきます。
本来は65歳からの受給開始なので、70歳まで繰り下げると5年(60ヵ月)です。
0.7 × 60 = 42%
つまり、10年で受給額は42%も増える計算になります。
1.2 受給額ごとに増加額を検証
厚生年金と国民年金の金額は人それぞれですが、2020年度の平均受給額は約14万6000円でした(国民年金を含む厚生年金の金額)。
こちらをもとに、3パターンの年金で10年繰下げた受給額を計算してみます。
- 10万円の場合:14万2000円
- 15万円の場合:21万3000円
- 20万円の場合:28万4000円
こう考えると、かなり増加するように感じますね。
特に女性のボリュームゾーンは9~10万円となっているため、14万円以上に増やせるとなると、心強く感じるかもしれません。