12月15日は今年最後の年金支給日です。現役世代の方にとって、年金の支給額というのはあまり馴染みがないかもしれません。

SBIエステートファイナンス株式会社の調査によると、年金のみで生活できるのは5人に1人にとどまり、年金以外の収入を合わせても6割は家計収支がマイナスということがわかりました。

調査の概要を見るとともに、実際に今の高齢者が受給するリアルな厚生年金と国民年金の受給額を見ていきましょう。

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1. 年金以外の収入を合わせても”6割”は家計収支がマイナス

SBIエステートファイナンス株式会社が2022年12月8日に公表した老後破産に関するアンケート調査によると、厚生年金と国民年金や、将来想定される年金以外の収入で家計収支がプラスになると答えた人は4割になりました。

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出所:SBIエステートファイナンス株式会社「年金のみで生活できるのは5人に1人、年金以外の収入を合わせても家計収支は6割がマイナス、身近に迫る老後破産の危険性」

なんと6割もの人が、老後の家計収支がマイナスになると答えているのです。

こうした背景もあり、「老後破産」に対する不安がある人も36.7%にのぼりました。

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出所:SBIエステートファイナンス株式会社「年金のみで生活できるのは5人に1人、年金以外の収入を合わせても家計収支は6割がマイナス、身近に迫る老後破産の危険性」

老後には年金以外に2000万円が必要になるという「老後2000万円問題」も話題となりましたが、やはり貯蓄を切り崩して生活する人が大半と言えそうです。

十分な貯蓄がないまま老後を迎えると、老後破産に対する不安も高まるでしょう。

では、老後を支える「厚生年金と国民年金」はいくらぐらい支給されているのでしょうか。

2. 厚生年金の実際の支給額

まずは厚生年金の受給額を見ていきましょう。厚生年金とは、会社員や公務員等の方が国民年金(基礎年金)に上乗せして加入する年金です。

そのため、ご紹介する金額には国民年金の金額も含まれています。

厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から受給額を見ていきましょう。

2.1 厚生年金の平均月額

  • 全体:14万4436円
  • 男子:16万4742円
  • 女子:10万3808円

2.2 受給額ごとの受給者数(1万円刻み)

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出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 1万円未満:10万511人
  • 1万円以上~2万円未満:1万8955人
  • 2万円以上~3万円未満:6万6662人
  • 3万円以上~4万円未満:11万9711人
  • 4万円以上~5万円未満:12万5655人
  • 5万円以上~6万円未満:17万627人
  • 6万円以上~7万円未満:40万1175人
  • 7万円以上~8万円未満:69万4015人
  • 8万円以上~9万円未満:93万4792人
  • 9万円以上~10万円未満:112万5260人
  • 10万円以上~11万円未満:111万9158人
  • 11万円以上~12万円未満:101万8423人
  • 12万円以上~13万円未満:92万6094人
  • 13万円以上~14万円未満:89万7027人
  • 14万円以上~15万円未満:91万3347人
  • 15万円以上~16万円未満:94万5950人
  • 16万円以上~17万円未満:99万4107人
  • 17万円以上~18万円未満:102万4472人
  • 18万円以上~19万円未満:99万4193人
  • 19万円以上~20万円未満:91万6505人
  • 20万円以上~21万円未満:78万1979人
  • 21万円以上~22万円未満:60万7141人
  • 22万円以上~23万円未満:42万5171人
  • 23万円以上~24万円未満:28万9599人
  • 24万円以上~25万円未満:19万4014人
  • 25万円以上~26万円未満:12万3614人
  • 26万円以上~27万円未満:7万6292人
  • 27万円以上~28万円未満:4万5063人
  • 28万円以上~29万円未満:2万2949人
  • 29万円以上~30万円未満:1万951人
  • 30万円以上~:1万6721人

以上から、全体平均は14万4436円、ボリュームゾーンが9万円以上~10万円未満であることがわかります。

男女差、個人差が大きいのも厚生年金の特徴だといえるでしょう。

3. 国民年金の実際の支給額

続いて国民年金の受給額も確認します。日本に住む20~60歳未満の誰もが加入する年金で、一律の保険料を納めます。

専業主婦(主夫)や扶養内のパート主婦(主夫)、自営業やフリーランスの方などは、国民年金のみの受給となります。

3.1 国民年金の平均月額

  • 全体:5万6252円
  • 男子:5万9040円
  • 女子:5万4112円

3.2 受給額ごとの受給者数(1万円刻み)

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出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 1万円未満:7万4554人
  • 1万円以上~2万円未満:29万3600人
  • 2万円以上~3万円未満:92万8755人
  • 3万円以上~4万円未満:284万2021人
  • 4万円以上~5万円未満:466万3638人
  • 5万円以上~6万円未満:776万979人
  • 6万円以上~7万円未満:1483万5773人
  • 7万円以上~:188万2274人

同じ保険料を同じ期間納めるため、厚生年金ほど個人差が開きません。

とは言っても、1万円未満という方もいますね。過去に未納期間や免除期間がある方は、年金受給額が少なくなることもあります。

40年間保険料を納めれば満額が受け取れますが、それでも年額で約78万円です。老後を年金だけで過ごすのは、やはり苦しいといえるでしょう。

4. 年金以外に自分で老後資金を貯める

調査や実際の受給額を見る限り、年金だけで生活をするのは厳しい様子がうかがえます。

まずは自分自身や夫婦の年金見込額を把握する必要があります。

毎年の誕生月に届くねんきん定期便をチェックするのが手軽ですが、50歳未満の方は今後の加入見込分が反映されていないため、あまり正確とはいえません。

ねんきんネットを確認し、過去の未納状況や今後の働き方に合わせたシミュレーションをしてみるといいでしょう。

老後の生活を送る上で必要となる資金として、【年金収入+その他の収入ー支出】を算出し、老後として約30年分を試算してみることが大切です。

夫婦世帯の場合、二人分の生活費でまずは考えておきたいですね。

年金だけで生活できるのは5人に1人という厳しい現状ですが、資産を築いていくことで豊かな老後は送れます。

預貯金や資産運用、時には保険なども組み合わせながら、効率的に老後の準備を進めていきたいですね。

参考資料