2019年に話題となった「老後2000万円問題」。

今年は国民年金保険料の支払いが現行の「60歳未満」から「65歳未満」への延長が検討されると各種メディアで報じられました。

相次ぐ「老後資金」にまつわる報道に、「今さら言われても…」「今からどうすれば」と悩む50歳代の方も多いでしょう。

中には定年後の資産形成をしていない方や貯蓄ゼロという方もいます。

50歳代のお金事情と老後対策を見ていきましょう。

定年後の資産形成、50歳代でも「してない4割」

「Job総研」を運営する株式会社ライボが、社会人男女565人を対象に行った「2022年 定年退職に関する調査」によると、定年退職後のための資産形成をしてる50歳代が59.6%でした(2022年11月28日公表)。

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出所:株式会社ライボ「2022年 定年退職に関する調査」

出所:株式会社ライボ「2022年 定年退職に関する調査」

上記の表は20~50歳代の結果がのっていますが、定年後の資産形成を最もしているのは30歳代が多く68.8%、次に40歳代で66.3%です。

今の30~40歳代に比べて、50歳代では資産形成をしていない割合が目立ちました。

「50歳代で貯蓄ゼロ」の割合は何パーセントか

では、今の50歳代はどれくらい貯蓄をしているのでしょうか。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和3年調査結果」より、50歳代・二人以上世帯の全体の貯蓄を見ます。

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出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」

50歳代・二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有しない世帯を含む)

  • 平均:1386万円
  • 中央値:400万円

50歳代の貯蓄が平均が1386万円ですが、中央値は約1000万円下がり400万円となっており、それだけの貯蓄格差があることがあります。

貯蓄ゼロは23.2%な一方、2000万円以上保有は約2割でした。

50歳代前半の方は子どもを大学に出したばかりだったり、また就職氷河期世代だったりする方もいます。

一方で目前となる老後について、着々と貯蓄を進めたいところでしょう。

50歳代こそはじめたい「老後のための備え」

国民年金保険料の納付期間の延長が検討されるように、年金制度をはじめとして、今後老後生活に関係する制度変更が他にもおこなわれることは十分考えられます。

また、少子高齢化の現代において、年金受給額が下がることは十分考えられるでしょう。

50歳代から行いたい老後の備えは以下の通りです。

50歳代で行いたい資産形成1.夫婦での生活水準を見直す

お子さんが巣立つと夫婦のみの生活になります。

育児中は何かと外食したり、ファミリーカーに乗ったりとされている方も多いですが、生活水準を夫婦2人に見直しましょう。

特に外食や車、家などを見直すと家計への影響も大きくなります。

50歳代で行いたい資産形成2.ねんきん定期便で年金額を確認する

50歳以上になれば、ねんきん定期便で将来の受給見込額が確認できます。

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出所:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」

出所:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」

ご自身の年金の見込額を知ることで、老後資金準備もしやすいでしょう。

50歳代で行いたい資産形成3.一部で積立投資を検討する

貯蓄の基本は「先取り貯蓄」なので、まずは毎月一定額を貯める先取り貯金をはじめましょう。

すでにされている方は、一部で運用を行う積立投資をされてもいいでしょう。今はつみたてNISAなど、運用益にかかる税金が非課税になる制度もあります。

積立投資は長期間運用することで、利息に利息がつく複利効果を期待するものです。

ただ投資はリスクがありますし、年代によってとれるリスクも異なります。情報収集を行い、納得の行く投資方法や金融商品、投資対象を選びましょう。

50歳代で行いたい資産形成4.長く働く仕事を検討する

今は60歳代で働く方も多いですが、今後60歳代も働く流れは加速するでしょう。50歳代のうちから、60歳代になっても働ける仕事について考えてくださいね。

50歳代、時間を味方につけて

一般的な年金受給開始年齢の65歳からを老後と考えた場合、50歳代であれば約十数年の時間があります。

この時間を味方につけ、貯蓄や資産運用、仕事について考えてくださいね。

参考資料

宮野 茉莉子