2. 退職金にかかる住民税の計算方法は?

退職金にかかる住民税がいくらくらいになるか知っておけば、事前に準備もできて安心です。ここで、退職金にかかる住民税の計算方法を紹介します。

2.1 退職金の住民税の計算方法1. 退職所得控除額を計算する

退職金にかかる住民税の計算では、退職金額から「退職所得控除」を差し引けます。退職所得控除額の計算方法は、勤続年数によって変わってきますので、ご自身の勤続年数を把握しておかなければなりません。

退職所得控除額の計算式は以下のとおりです。なお勤続年数については、1年未満の端数は切り上げることになっています。たとえ1日でも、1年として計算します。

<勤続年数20年以下>

退職所得控除額=40万円×勤続年数
※退職所得控除額が80万円未満の場合は80万円

<勤続年数20年以上>

退職所得控除額=800万円+70万円×(勤続年数-20年)

出典:国税庁「退職金と税」

2.2 退職金の住民税の計算方法2. 課税退職所得金額を計算する

次に実際に住民税が課税される、「課税退職所得金額」を計算します。退職金額から退職所得控除額を差し引いたあとの2分の1の金額が、課税退職所得金額です。

課税退職所得金額=(退職金額-退職所得控除額)×2/1

2.3 退職金の住民税の計算方法3. 税率をかける

最後に課税退職所得金額に税率をかけていきましょう。住民税の税率は、市区町村民税6%、都道府県民税4%の一律10%です。

住民税=課税退職所得金額×10%