ドル売り注文が増えない理由とは
長期的な理由としては、日本企業が輸出より現地生産を志向していること。
短期的には原油等が値上がりして原油代金支払いのためのドル買いが増えていること、米国金利の上昇で米国債購入のためのドル買いが増えていることです。
そうした動きを予想して投機家が買っている、という事もあるのかも知れません。
日本企業は、かつては国内で作って輸出する場合が多かったですが、最近では「売れる所で作る」企業が増えています。
それによって、ドル高でもドル安でも生産体制を変更する必要が無い、という事を目指しているようです。
かつての日本が大幅な貿易黒字で対米貿易摩擦等に悩んでいた事を覚えている方には意外かも知れませんが、日本の貿易収支は概ねゼロ(今年は原油高なので赤字)なのです。