2. 厚生年金の受給額はどう計算する?
厚生年金の受給額は、現役時代の報酬によって決まることがわかりました。毎月の収入や年収は変動するものですが、計算には厳密には年収ではなく「平均標準報酬月額」や「平均標準報酬額」を用います。
2.1 「平均標準報酬月額」や「平均標準報酬額」とは
- 平均標準報酬月額:4~6月の月給の平均額
- 平均標準報酬額:月給と賞与を合算して12で割った額
厚生年金の計算方法は2003年4月を境に変わっており、どちらを用いるかも変わりました。
2.2 厚生年金の計算方法
1. 2003年3月以前の年金額=平均標準報酬月額×7.125※/1000×平成15年3月以前の月数
2. 2003年4月以後の年金額=平均標準報酬額×5.481※/1000×平成15年4月以後の月数
※生年月日ごとに乗率は代わります。上記では、昭和21年(1946年)4月2日以降生まれの人の乗率を使用。
1と2の合計が、年金受給額の報酬比例部分となります。年金にはさらに加算される要素もあるため、個人で算出するのは難しいでしょう。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)