1. 公的年金は厚生年金と国民年金の2階建て
年金は、厚生年金だけではありません。そもそも日本の公的年金は、国民年金と厚生年金という2種類の年金で構成されているのです。
1.1 国民年金(基礎年金)
1階の国民年金(基礎年金)は、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入する義務があります。将来、65歳までの加入義務にする案も出ていますね。
国民年金の保険料は一律で、納付した期間に応じて将来もらえる年金の額が決まります。
1.2 厚生年金保険(被用者年金)
厚生年金は、公務員やサラリーマンなどが加入できるもので、支払う保険料はその組織から受け取る報酬に応じて変わります。将来もらえる年金額は、加入期間や納付額に応じて決まります。
報酬が高ければ納付額も増えますが、将来受け取る際にその分多くもらえるということですね。
1.3 公的年金は世代間扶養
年金は、今支払っている保険料を積み立てて、当人が受け取るわけではありません。
現役世代が支払った保険料を、その時代の年金受給者に分配する仕組みとなっているのです。こうした方式から世代間扶養とも言われます。
私達が年金の受給者となった際は、その時の働き手が年金の資金源を作ることになります。また彼らの保険料以外にも、年金積立金や税金などが年金の財源に充てられます。
こうした背景から、仮に同じ保険料を納めた人であっても、年金の受給額は年代によって変化することにはご留意ください。