偶数月の15日に2カ月分が振り込まれる公的年金ですが、この10月分の振込額をみて「あれ?いつもよりも少ないな」と思った方もいるのではないでしょうか。

今年6月の支給分から0.4%減となっている公的年金ですが、実はそれとは別に、この10月からさらに年金の手取りが減っている人がいます。

一体どんな人が該当しているのか、詳しくみていきたいと思います。

【注目記事】【年金】みんな「厚生年金と国民年金」は本当は月いくらもらっているのか

1. 【年金制度】国民年金と厚生年金の2階建て

まずは簡単に年金制度をおさらいしておきます。

日本の年金制度は国民年金(基礎年金)と厚生年金の2階建制度が採用されており、基本的には65歳から受給となります。

それぞれの特徴は以下のとおりです。

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

1.1 1階部分:国民年金/基礎年金

  • 加入対象 日本に住む20歳から60歳未満の方
  • 保険料 一律(年度によって変更が入ります)
  • 年金額 令和4年度満額:77万7792円✕調整率

※480カ月に未納期間がある場合は差し引かれます

1.2 2階部分:厚生年金

  • 加入対象 主に会社員、公務員
  • 保険料 報酬比例制(毎月の報酬により決定)
  • 年金額 加入期間や納付保険料によって決定。国民年金に上乗せで支給

お勤めの形態などによって、加入する年金が異なります。

一般的には国民年金だけを受給するよりも、厚生年金を上乗せで受け取る方が金額は多くなります。

このように年金の受給額は加入期間や収入によって異なるため、誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」でしっかり確認しておきましょう。

50歳未満の方にはこれまでの加入実績に応じた年金額が記載されています。

出所:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」

50歳以上になると、「実際の見込額」が確認できるので、まずは定期的に確認することをオススメします。