3. 厚生年金の受給額「年収による残酷な格差」を試算
厚生年金の受給額は下記のような式を用いて計算されます。
- 平成15年3月以前:平均標準報酬月額×7.5/1000×平成15年3月以前の加入月数
- 平成15年4月以後:平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以後の加入月数
なお、計算のもとになる保険料額表には1等級の標準報酬月額8万8000円~32等級の65万円まで幅広い区分があります。[令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和4年度版)]
ここでは、平成15年4月以後にお勤めをしていた前提で考えてみましょう。
3.1 厚生年金の受給月額(目安)
〈前提〉
- 厚生年金加入期間:40年
- 定額部分は基礎年金の満額受給4.8万円で設定
- 定額部分、報酬比例部分ともに百の位以下は切り捨て
〈年収別-目安月額〉
- 年収300万円→10.8万円(基礎年金4.8万円+報酬比例6.0万円)
- 年収400万円→12.6万円(基礎年金4.8万円+報酬比例7.8万円)
- 年収500万円→14.2万円(基礎年金満額4.8万円+報酬比例9.4万円)
- 年収600万円→17.7万円(基礎年金満額4.8万円+報酬比例12.9万円)
先述の厚生年金の平均受給月額では男性が16万4742円となっていましたが、平均年収が500~600万円あった人の受給水準といえるでしょう。
おなじく、女性の平均月額となっていた10万3808円は、平均年収300万円ほどの人が受け取る年金水準といえます。