2. 厚生年金は収入に連動するが上限あり

厚生年金は基本的に、「長く働いた方」「たくさん稼いだ方」が多く受給できる仕組みになっています。

しかし保険料の算定に使う報酬月額等級に上限がある以上、ある一定ラインを超えると高止まりになってしまうのです。

厚生労働省の「令和2年度厚生年金・国民年金事業の概況」によると、直近では30万円以上の厚生年金(国民年金を含む)を受給した人が1万6721人、全体の約1.03%存在します。

しかし今の年金の仕組み上、ここまで高みを目指すのは難しいでしょう。加給年金や繰下げ受給を考慮して、手が届くかどうかといったところです。

ここまで高収入でなくとも、公的年金に対して「払った分の元がとれるか不安」という印象を持つ方も少なくありません。

公的年金には老齢年金以外にも障害年金や遺族年金といった保障機能があり、一概に元が取れるかどうかで評価するものではないものの、やはり釈然としない思いを抱えてしまうでしょう。

少し前は「年金を増やす」という考え方もありましたが、今は自助努力で老後に備える時代となりました。

年金だけで老後を過ごすのではなく、貯蓄を切り崩したり、不労所得で収入を得たりして生活することを考えましょう。