1. 公的な年金制度の仕組みを知る
まずは年金制度の仕組みを理解しましょう。
1階部分にあたる国民年金は年金制度のベースとなる部分で、「基礎年金」ともよばれます。日本国内に住む20歳以上60歳未満の人全員に加入義務があり、一律の保険料を納めます。
2階部分にあたる厚生年金は「被用者年金」ともいい、会社員や公務員、私立学校の教職員などが、国民年金に上乗せする形で加入します。保険料は報酬によって決まり、納めた保険料や加入期間によって将来の厚生年金額が決まります。
1階部分である国民年金には、働き方や立場によって3つの被保険者区分が設けられています。
1.1 国民年金の「第1号被保険者」
後述の、第2号・第3号以外の人で、自営業者や無職の方などがあてはまる。国民年金のみに加入。
1.2 国民年金の「第2号被保険者」
国民年金の加入者のうち「厚生年金、共済の加入者」(民間の会社員や公務員、私立学校の教職員など)
1.3 国民年金の「第3号被保険者」
国民年金の加入者のうち「第2号被保険者(上記)」に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者(原則年収130万円未満の人が対象)」
ひきこもりなどで無職の期間が長い場合、第1号被保険者にあてまはります。次はこの「第1号被保険者」の実態を見ていきます。