4. 高齢者世帯の所得の内訳は何がいくらか

では、実際に高齢者世帯の所得について2021年の調査で確認していきます。

2020年の高齢者世帯の所得は332万9000円でした。2018年は312万6000円ですから約20万円増えています。

出所:厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」

所得の内訳も確認してみましょう。年金が207万4000円、雇用者所得が58万7000円、財産所得が22万9000円、仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得が28万8000円となっています。

出所:厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」

年金だけで見ると所得の60%を占めており、月に換算すると約17万円です。老後生活は、年金以外に仕事や個人年金が重要なことがわかります。

同調査で各種世帯の生活意識をみると、高齢者世帯の50.4%が生活について苦しいと答えています。

こちらで使用した生活意識については2021年の数字ですから、円安や物価上昇が続いている現状ではさらに厳しい結果が予想されるでしょう。

5. 年金以外の対策を

年金だけで生活を送る世帯が減ってきていること、半分以上の世帯で日々の生活が苦しいと感じていることがわかりました。

2022年は物価の上昇が続いており、生活を圧迫している局面が目立ちます。

今後はどのように動くか分かりませんが、お金に困らないよう準備は早めに行うべきでしょう。

準備は早いに越したことはありません。まずは情報収集や現状把握を行い、しっかりと準備をして老後を迎えたいですね。

参考資料

徳原 龍裕