2. 年金の所得に占める割合が「8割以下」という家庭も
年金について深掘りするために、同じく厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」から、年金を受給する高齢者世帯の「総所得に対する年金の割合別の世帯数」を確認します。
2.1 年金の総所得に占める割合
- 100%の世帯 24.9%
- 80~100%未満の世帯 33.3%
- 60~80%未満の世帯 15.9%
- 40~60%未満の世帯 14.0%
- 20~40%未満の世帯 8.4%
- 20%未満の世帯 3.6%
年金の占める割合で最も多いのが「80~100%未満の世帯」で33.3%です。
20%未満の世帯も確認でき、約4割の世帯では総所得に占める年金の割合が8割未満となっています。
では2019年調査ではどうでしょうか。
2.2 年金の総所得に占める割合
- 100%の世帯 48.4%
- 80~100%未満の世帯 12.5%
- 60~80%未満の世帯 14.5%
- 40~60%未満の世帯 12.7%
- 20~40%未満の世帯 8.1%
- 20%未満の世帯 3.9%
2019年の調査では、最も多いのが「100%の世帯」48.4%です。「80~100%」は12.5%ですから2021年と比べて20%ほど少ないです。
年金の割合が8割未満の世帯は、2021年より少ないですがこちらも約4割でした。
2019年と2021年の結果を比較しましたが、総所得に占める割合の最も多い部分が変化したことが分かります。
「100%の世帯」が減って「80~100%未満の世帯」が増えています。つまり、年金だけで生活する世帯が少なくなっていることが分かりました。