4. 生活保護世帯の55.8%が高齢者世帯、その約92.3%がおひとりさま世帯

生活保護は、生活に困っている人を支援する国の制度です。実際に生活保護を受けるには、さまざまな条件があり、たとえば、収入が最低生活費を下回っていることや身内からの支援が受けられないこと、住宅ローンの残債がないことなどがあります。

厚生労働省「生活保護の被保護者調査」(2022年(令和4年)6月分概数)によると、2022年6月時点の全国生活保護世帯は約164万世帯。そのうち、高齢者世帯は約91万世帯(55.8%)になっています。

これらの高齢者世帯のうち約84万世帯(92.3%)が単身世帯、7万世帯(7.7%)が2人以上の世帯となっています。

5. おひとりさまの老後の資金準備におすすめはiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)

iDeCoは、毎月一定の金額を積み立て、あらかじめ用意された積立・保険・投資信託などの金融商品で自ら運用する制度です。運用の成果は、原則60歳以降に一時金または年金で受け取ることができます。

iDeCoの特徴として、拠出・運用・受け取りのどの時点でも税制優遇措置が用意されています。たとえば、毎年拠出した積立金はすべて所得控除の対象になるため、所得税や住民税を安くすることができます。

また、運用で得た利息、投資での利益には税金がかかりません。そのうえ、一時金でまとめて受け取るときは退職所得控除、年金を分割で受け取るときは公的年金等控除の対象になり、所得税を抑えることができます。