1. 女性・おひとりさまの厚生年金はいくら?

会社員や公務員が加入する厚生年金は、2階建ての年金となっており、1階部分は20歳〜60歳までのすべての人が加入する国民年金、2階部分が厚生年金となっています。

65歳以上になれば、老齢基礎年金に、個々の現役時代の年収、加入月数がもとになる報酬比例の老齢厚生年金が上乗せした年金が支給されます。

実際の厚生年金の受給額の平均は、厚生労働省年金局の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、男女あわせた月平均が14万4366円(老齢基礎年金含む)となっています。

また、女性の月平均は、10万3808円(老齢基礎年金含む)です。

次は、女性厚生年金を一定額で区切り、実際の受給者数を見てみましょう。

1.1 【厚生年金】女性の年金月額階級別老齢年金受給者数

出典:「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに筆者作成

女性の厚生年金受給総人数は538万3889人になります。その内、厚生年金のひと月の年金受給額が15万円を超えるのは約9%であり、約1割の人だけ、15万円以上の年金を受け取れます。

しかし、残りの約9割の女性は月15万円以下の年金しか受け取れません。そのうち、厚生年金が10万円未満の人は、約5割を占めていることになります。

女性はパートなどの非正規雇用が多かったり、出産や育児などで仕事のブランクがあったりで、年金額が少なくなる傾向があります。そうなると、おひとりさまで、65歳から老齢年金だけで生活することができるのでしょうか。

次は、おひとりさまの生活費などをみていきましょう。