2022年10月より、パートの社会保険適用が拡大されました。

一方で、株式会社ビズヒッツが扶養内でパートをしている女性341人を対象に「扶養内のパートに関する意識調査」を行ったところ、77.1%が扶養内パートで働くことに満足しています(2022年10月3日公表)。

制度の改正と、実際に働く人の本音を探っていきましょう。

扶養内パートで働くことに満足。その理由とは

株式会社ビズヒッツの今回の調査は、以下の内容で行われました。

調査概要

  • 調査対象:扶養内でパートをしている女性
  • 調査期間:2022年8月23日~9月9日
  • 回答者の年代:20代 19.6%/30代 45.0%/40代 24.0%/50代以上 11.4%

※株式会社ビズヒッツ調べ

本調査で扶養内パートで働くことへの満足度をうかがったところ、以下の通り。

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出所:株式会社ビズヒッツ「扶養内のパートに関する意識調査」

出所:株式会社ビズヒッツ「扶養内のパートに関する意識調査」

扶養内パートで働くことへの満足度

  • 満足:32.3%
  • まあ満足:44.8%
  • やや不満:18.5%
  • 不満:4.4%

上記を見ると約77%が基本的に満足しています。その理由も見ていきましょう。

扶養内で働くことに満足している理由

  • お小遣い稼ぎになるので、生活費が潤います(28歳)
  • 正社員で働く方が給料は高いですが、晩ご飯を作るのが面倒になってお惣菜を買うことや外食が増えてしまうと思います。短時間で働き、節約する方が自分には合っていました(32歳)
  • 稼げば稼ぐほど税金を持っていかれてしまうので、今くらいがちょうど良いです(41歳)
  • 時間に余裕ができ、家事もちゃんとできるから。趣味の時間ももてるから(54歳)

現代は共働きが主流ですが、その内訳を見ると正規より非正規で働く女性のほうが多くなっています。

お子さんがいるご家庭ではフルタイムと家事・育児を両立するのは厳しい方も多いでしょう。支出や税金が増えたり、育児のためにすぐには働く時間を増やせなかったりすると、扶養内を希望する方もいます。

扶養内で働くことに不満な理由

  • 本当はもっと仕事して、ちゃんとした収入を得たい。夫の収入だけでは不安で、自分の使えるお金がほとんどないため(25歳)
  • 本当は社会保険ありの職場でしっかり働きたい。しかし扶養を外れても元が取れる「年間160万円以上働けるパート」を見つけるのが難しい(37歳)
  • 収入を扶養内におさめるために、年末は作業を制限する必要があるので、調整が大変(52歳)

一方で、不満の方の中には本当はもっと働きたいという回答も見られました。

税金や働ける時間、仕事内容を考えると現状は扶養内で働いているという方もいるでしょう。

扶養内パートで働きやすい職種は?シフト制が多い

扶養内でパートをしている方に聞いた、「扶養内のパートで働くのにおすすめの仕事」も見てみましょう。

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出所:株式会社ビズヒッツ「扶養内のパートに関する意識調査」

出所:株式会社ビズヒッツ「扶養内のパートに関する意識調査」

1位から飲食店スタッフ、事務職、スーパーのレジ出し・品出し、製造・軽作業スタッフ、コンビニ店員、テレホンオペレーター、清掃スタッフと続きます。

上記に挙がる職種は基本的にシフト制で働け、またスタッフに人数が多いため、比較的休みを取りやすい種類が多くなっています。

「短時間で働きたい」「子どもの看病や行事で休む必要がある」という育児中の方にとっては働きやすくなっているでしょう。

10月からパートの社会保険の適用拡大へ「急には働き方変えられない」人も

扶養内パートの7割強が働き方に満足している一方で、2022年10月からパートの社会保険の適用が拡大しています。

10月より「被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時100人を超える事業所」に勤め、以下の要件を満たすとパートでも社会保険へ加入することになりました。

  • 週の所定労働時間が20時間以上であること
  • 雇用期間が2カ月を超えて見込まれること
  • 賃金の月額が8万8000円以上であること
  • 学生でないこと

社会保険に加入できるものの、保険料を支払うため、手取りが少なくなる方も多いでしょう。

パート主婦の中には、働き方をすぐには変えられない方も多いものです。

乳幼児のうちは子どもが毎月1回熱を出すことも多く、きょうだいがいれば1週間以上看病が必要になることもあるでしょう。

子どもの体質にも個人差があり、同じきょうだいでも肌が弱い子、アレルギーがある子、中耳炎になりやすい子などさまざまな理由で定期的に通院する子もいます。

小学校に上がっても低学年のうちは熱を出しやすいですし、今度は宿題を見るなど学校生活のフォローをする必要がでてきます。また、小1の壁、小4の壁というように、預け先も難しい問題に。

子どもは大人の都合通りにはいかず、ゆっくりと成長していくもの。それに合わせた働き方をとなると、扶養内パートを望まれる方もいるでしょう。

長い目で見れば社会保険加入のメリットも

一方で、扶養内パートに不満を抱えている方もいました。社会保険に加入できるというのは、実はメリットも多いものです。

まずは健康保険に加入することで、傷病手当金や出産手当金が出るようになります。また、将来の厚生年金額が増えたり、障害年金と遺族年金といった万が一の備えも手厚くなります。

これらを民間の保険に加入するとなるとそれなりの費用がかかります。特に公的年金であれば、終身で受け取れるという点にメリットがあるでしょう。

老後資金への不安が高まる現代において、厚生年金に加入して将来の年金額を増やすことは、自分はもちろん家族を安心させるためにもなると言えます。

まとめにかえて

パートの社会保険の適用拡大で働き方が難しくなった方もいると思いますが、長い目で見れば「選択肢が増えた」ことにもなるでしょう。

今は60歳代でも多数の方が働く時代です。

社会保険適用の変更を機に、今後のキャリアや老後資金について考えてみるといいでしょう。

参考資料

宮野 茉莉子