【給与デジタル払い】まだまだ議論が必要？
9月13日の労働政策審議会労働条件分科会は、議論が続いていた給与デジタル払いを大きく前進させました。しかし、これで課題が解決したとは言い切れません。
まず、そもそも給与デジタル払いそのものを認知してもらう必要もあるでしょう。
出所：厚生労働省「賃金移動業者の口座への賃金支払いについて 課題の整理7」
また、給与デジタル払いでは、口座残高の上限は100万円です。給与となると毎月一定の金額が振り込まれますので、すぐに上限に達してしまうことも考えられるわけです。
100万円を超えた場合は金融機関に送金するとしていますが、そうなると口座開設が必要になり、外国人労働者の確保につながらなくなってしまいます。給与デジタル払いのこれからの動きに、目が離せませんね。
参考資料
- 厚生労働省「賃金移動業者の口座への賃金支払いについて」
- 厚生労働省「賃金移動業者の口座への賃金支払いについて 課題の整理⑦」
- 経済産業省「2021年のキャッシュレス決済比率を算出しました」
- 消費者庁「店頭購入及びキャッシュレス決済 に関する意識調査結果」
渡辺 身衣子
