2023年ついに解禁か?給与デジタル払いとは

〇〇ペイのような、キャッシュレス決済口座を管理している業者を資金移動業者と言います。

給与デジタル払いとは、金融機関の口座ではなく、資金移動業者のキャッシュレス決済口座に給与を振り込む仕組みを指します。銀行口座から引き出すことなく、給与をキャッシュレス決済に利用できるようになるのです。

給与デジタル払いの背景には、デジタル化の推進と金融機関口座を作るのが難しい外国人材を確保する目的があります。これまで議論が重ねられていましたが、2022年9月13日、厚生労働省が開催した労働政策審議会労働条件分科会で準備を進めることが確認されました。ここで大きく前進したわけです。

【給与デジタル払い】キャッシュレス決済はどれくらい普及しているの?

給与デジタル払いとキャッシュレス決済は切り離せない関係ですが、そもそもキャッシュレス決済を利用している人はどれくらいいるのでしょうか。

出所:経済産業省「2021年のキャッシュレス決済比率を算出しました」

経済産業省によると、2021年の支払額のうちキャッシュレス決済比率は32.5%という結果が発表されています。およそ3回のうち1回はキャッシュレスで支払われていることになりますね。まだまだ海外におくれをとっているものの、キャッシュレス決済比率は毎年増加しています。

さらにこの32.5%というのは支払額に対する数字。キャッシュレス派が32.5%というわけではありません。

そこで今度は、消費者庁の「店頭購入及びキャッシュレス決済に関する意識調査結果」を参考にみていきます。

出所:消費者庁「店頭購入及びキャッシュレス決済 に関する意識調査結果」

調査によると、回答者1881人のうち64%がキャッシュレス決済を「よく使っている」と回答しています。キャッシュレス決済が広がっていると言っていいでしょう。