年金不足は「働くだけ」で足りるか
たとえば70歳で働くのを辞め、月5万円の赤字となる場合、90歳までで1200万円必要になります。
これ以外に身内との付き合いや趣味に旅行、リフォーム、病気や介護費用などを考えると、やはりまとまった貯蓄は必要です。
自身が働くだけで老後資金が準備できれば良いのですが、老後資金の金額が大きく、また他に住宅ローンや教育費、養育費などがかかることを考えると、老後に向けてさまざまな方法で対策する必要があります。
まずは、個人差が大きい将来の年金受給額をおおよそでいいので把握するため、ねんきん定期便を確認すること。将来の生活費の不足分は私的年金で補い、またまとまった貯蓄も用意する必要があるでしょう。
効率よく資産を増やすには、自分だけでなくお金にも働いてもらう資産運用が効果的です。リスクはありますが、現代ではさまざまな方法で情報収集できるもの。国もNISAやiDeCoなど税制優遇制度を用意しています。
自分が働くだけでなく、早いうちから老後の年金受給額などを明らかにし、マネープランを立てつつ資産運用なども取り入れるなど、さまざまな手段で備える必要があるでしょう。
参考資料
- 総務省「統計トピックスNo.132統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査(令和3年)各種分類別データ]」
- 厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」
宮野 茉莉子