2. 北海道札幌市の魅力・公示地価上昇のワケ

2.1 2030年度北海道新幹線 札幌まで開通 駅前再開発

2030年度末を目標に北海道新幹線が札幌まで開通予定であること、さらに同年の冬季オリンピック招致を見据え、駅前をはじめ札幌市内では再開発計画が進められています。

札幌駅前には商業施設・オフィス・ホテルからなる複合ビルの建築計画も進み、新幹線・タクシー・地下鉄・バスなどの交通面での高度な接続機能も検討中とのこと。

札幌市の将来性は高く評価されており、住宅地・商業地ともに今後もさらなる地価上昇の可能性があるでしょう。

2.2 札幌市内新築マンション価格の高騰と高級化 億超え物件も

住宅需要の強さから札幌市内のマンション価格が高騰しています。タワーマンションや億超え物件などマンションの高級化も進んでいるようです。

さらに建築費高騰の影響を受けて物件価格の高騰が加速。2011年2832万円だった新築マンション平均価格は、2020年には3889万円まで値上がりしています。

実は不動産価格は、新築価格が上がるのに連動して中古価格も上がる傾向があります。価格が高騰している新築物件の購入が難しい層が中古物件に流れてくるため、中古物件の需要が上がり、新築に連動して中古物件も価格が上昇するという仕組みがあるからです。

公益財団法人 東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch サマリーレポート 2022年5月度」によると、札幌市の中古マンション成約m2単価は2022年5月時点で28万1300円/m2で、前年同月比10.0%アップ。2020年6月から24ヶ月連続上昇中です。

札幌市内のマンションは新築・中古ともに、価格の上昇傾向が強く出ています。

2.3 公示地価上昇率全国1位 北海道北広島市

札幌市の住宅価格高騰を受けて、比較的割安感のある周辺市へ住宅需要が波及しています。

特徴的なのが、住宅地・商業地ともに地価公示変動率全国1位の北海道北広島市。その上昇率はなんと住宅地26.0%、商業地19.6%でした。

これは札幌市からの需要の流れプラス北海道日本ハムファイターズの新球場誘致による周辺分譲マンションの人気上昇が要因と考えられます。

市が主導する駅前の再整備計画も進み、人気のある町として今後も地価上昇が続くかもしれません。