親が子どもになってほしい職業として人気の「公務員」。その理由として、職業や給与、退職金などの安定性が挙げられるでしょう。

ただし、公務員になる人はそれほど多くありません。実際に公務員はどれくらいいるのか、またどのような種類があるのかを知らない方は多いのではないでしょうか。

今回は国家公務員と地方公務員の人数を確認します。あわせて、公務員と会社員の退職金額についてもみていきましょう。

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1. 「公務員」の種類とは?人数はどれくらいか

公務員は国家公務員と地方公務員に分かれており、その種類はさまざまです。まずは公務員の種類を確認しましょう。

  • 国家公務員:省庁職員、自衛官、大使、裁判官、国会議員、検察官など
  • 地方公務員:市区町村の役場職員、教員、警察官、消防官、自治体の議員など

実際の人数について、人事院「給与勧告の仕組みと本年の勧告のポイント」資料より確認しましょう。

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出所:人事院「給与勧告の仕組みと本年の勧告のポイント」(2022年8月公表)

出所:人事院「給与勧告の仕組みと本年の勧告のポイント」(2022年8月公表)

国家公務員は約58万9000人。

そのうち一般職は一般行政職員、外交官、 税務署職員、刑務官、 海上保安官、医師、 看護師、検察官など。特別職は内閣総理大臣、国務大臣、裁判官、裁判所職員、国会職員、防衛省の職員などのことをいいます。

地方公務員は275万8000人います。地方公務員は国家公務員の約4倍となっています。

国税庁の「令和2年分 民間給与実態調査統計」によれば、1年を通じて勤務した給与所得者数は5245万人です。

公務員の人数だけで見れば多い印象があるものの、全体で見ればやはり人数は少ないですね。

2. 【退職金】国家公務員は平均でいくら?

最近では老後2000万円問題や年金受給額の減額など、老後のお金にまつわる不安がたびたび話題になります。

老後資金の目安として2000万円を準備するには、現役時代からコツコツと備えることに加えて、退職金で備えたいという方もいるでしょう。

ただし、この退職金も特に民間企業では個人差が大きいものです。

では、公務員と会社員では退職金がどれくらい異なるのでしょうか。

内閣官房が発表した「退職手当の支給状況(令和2年度退職者)」 のデータをもとに、まずは国家公務員の退職金を見ていきます。

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出所:内閣官房「退職手当の支給状況(令和2年度退職者)」

出所:内閣官房「退職手当の支給状況(令和2年度退職者)」

2.1 常勤職員

  • 定年:2142万1000円
  • 応募認定(※1):2551万9000円
  • 自己都合:299万4000円
  • その他(※2):193万5000円
  • 全体の平均支給額:1023万9000円

※1「応募認定」は45歳以上(定年60歳の場合)の職員を対象にした早期退職募集制度のことで、自己都合退職よりも割増された退職金が支給されます
※2「その他」には、任期制自衛官等の任期終了(常勤職員)や死亡等による退職が含まれています。

2.2 行政職俸給(一)適用者(一般行政事務を行う職員)

  • 定年:2127万9000円
  • 応募認定:2276万円
  • 自己都合:384万9000円
  • その他:245万4000円
  • 全体の平均支給額:1507万4000円

国家公務員の退職金を見ると、定年で2000万円以上貰えることがわかります。

公務員だから安心とはいうものの、定年まできちんと勤め上げることが重要といえます。

3. 【退職金】地方公務員は平均でいくら?

次に地方公務員の退職金を確認しましょう。

地方公務員は都道府県や市町村など、また一般職員のほかに教職員や警察なども含まれるため、個人差がみられます。

今回は首都圏の都道府県に勤める「一般職員のうち一般行政職」のうち、「60歳定年退職者の平均支給額」をみてみます。

  • 東京都:2310万3000円
  • 神奈川県:2235万9000円
  • 埼玉県:2201万1000円
  • 千葉県:2176万8000円

自治体による差も見られますが、いずれも2000万円を超えることがわかりました。

こちらも60歳の定年退職者となっているため、定年まで勤めることが大切でしょう。

4. 【退職金】会社員は平均でいくら?

次に会社員の退職金を見ていきます。

会社員の場合、企業によって大きく異なりますが、厚生労働省の「平成30年就労条件総合調査 結果の概況(一時金・年金)の支給実態」を参考に平均を確認します。

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出所:厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況(一時金・年金)の支給実態」

出所:厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況(一時金・年金)の支給実態」

4.1 大学・大学院卒の平均退職金(管理・事務・技術職)

  • 定年:1983万円
  • 会社都合:2156万円
  • 自己都合:1519万円
  • 早期優遇:2326万円

4.2 高校卒の平均退職金(管理・事務・技術職)

  • 定年:1618万円
  • 会社都合:1969万円
  • 自己都合:1079万円
  • 早期優遇:2094万円

上記を見てわかる通り、会社員の場合は学歴によっても異なるため一概には言えませんが、平均で見ると大卒・院卒であれば2000万円に近い水準が貰えると分かりました。

注意したいのが、会社員の退職金は企業差・個人差が大きいことですが、公務員の退職金も民間の水準に合わせて改定されます。

5. 現役時代から老後資金の積み立てを

公務員と会社員の退職金を比較してきましたが、はじめに確認した通り、公務員の人数は会社員に比べると少なくなります。

現代では転職する方も多いため、退職金については一概にいえないでしょう。

ただし少子高齢化の影響もあり、老後資金を準備する必要性は誰にもあります。

一昔前のように老後資金を年金や退職金のみに頼るのではなく、現役時代から貯蓄の一部を老後資金としてコツコツ貯めていく必要があります。

まずは老後資金用に、毎月いくらか自動で積み立てる仕組み作りをおこなうといいでしょう。

ただし、住宅ローンや教育費、また昨今の物価高もあり、生活費だけでも厳しいご家庭も多いものです。

リスクはありますが、効率よくお金を育てる方法として、資産運用を検討されてもいいでしょう。

運用にはリスクがあり、利益が課税されますが、iDeCoやNISA制度であれば非課税になります。

こういった制度もうまく活用しながら貯めるために、まずは情報収集をしてみてくださいね。

参考資料

宮野 茉莉子