4. 厚生年金に頼らない、自助努力を!
厚生年金は「2階建てだから手厚い」とはいうものの、報酬比例という特徴から個人差が大きくなることは避けられません。
生命保険文化センターがおこなった意識調査によると、夫婦2人の老後生活で最低限必要な生活費はひと月平均22.1万円です。
また、旅行やレジャー、趣味などを上乗せしたゆとりある老後の生活費としては平均36.1万円となっています。
老後の楽しみを味わうためにも、年金以外に毎月15万円ものお金が必要であり公的年金だけに頼ることは避けたほうが良いといえます。
しっかりとした資産形成をする上で大切なことは「お金に働いてもらうこと」すなわち「資産運用」です。
まずは毎月の給与から少しずつ貯金することから始め、ある程度貯蓄ができたら余裕資金の部分で月々の積立て投資を始めてみることが老後の資産形成の第一歩となります。
投資は元本保証ではありませんが、長期積立てすることにより時間を味方につけてリスクを軽減させることが可能になります。
自分自身の将来資金のために、一度じっくりとマネープランについて考える時間をつくってみてはいかがでしょうか。
参考資料
田中 友梨
執筆者
筑紫女学園短期大学卒業後に株式会社三井住友銀行に入行。リテール営業に従事し、卓越した成績を残す。24歳で2年間銀行を休職し青年海外協力隊員としてフィリピンでボランティアをするなど異色の経歴を持つ。受賞歴多数。現在は金融IT企業で個人向け資産運用のコンサルティング業務を行う。老後資金の準備や相続の相談などを得意とし自身の投資歴20年以上。一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部 編集長室
LIMO編集部記者/元新聞記者
担当分野
金融と社会保障分野の専門知識を生かし、主に公的年金(厚生年金保険と国民年金)、公的年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、マイナンバー制度など幅広くカバーしている。
信頼性の高い情報源をもとに、政策の変遷や最新の貯蓄トレンドを掘り下げた記事も手掛けているが、難解な情報を分かりやすく伝えることを意識している。
また、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなど、多岐にわたるテーマについて企画・編集・執筆している。
経歴
中央大学法学部を卒業後、東証プライム上場の大手IT企業でキャリアを開始。
その後、厚生労働省の記者クラブにて約3年間、医療保険制度や介護・高齢者福祉に特化した社会保障の専門紙で記者として働いた。
ここで社会保障分野に関する深い知識と実務経験を積み、複雑な制度の解説や政策を分析するスキルを磨いた。
現在は、株式会社モニクルリサーチが運営するくらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部にて、金融と社会保障分野に特化した記事を執筆している。
スタンス
信頼性の高い情報をもとに読者の皆さんに実用的で分かりやすい内容を届ることを大事にしている。
厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)などの信頼性の高い官公庁の公開情報を基に、読者が日々の生活や将来の計画に役立てられるようなアドバイスを心掛けている。
単に情報を提供するだけでなく、実践的で信頼できるコンテンツを作り続けることを目指している。
最終更新日:2024年11月11日