4. 厚生年金(第1号)の受給額、月平均はいくらか
厚生労働省の同資料によると、受給額の実態は次のとおりです。
4.1 厚生年金平均月額
〈全体〉平均年金月額:14万4366円
- 〈男性〉平均年金月額:16万4742円
- 〈女性〉平均年金月額:10万3808円
(国民年金の金額を含む)
今のシニア世代の受給額は平均で月14万円台。男性は16万円台、女性は10万円台です。
現役時代の収入に左右されるため、男女差も個人差も大きいことがわかります。
5. 公務員でも「年金だけで安全」とは言えない
厚生年金へ統合されたものの、それまで払っていた分や新たな年金払い退職給付もあり、公務員の年金制度をうらやましく感じる方がいるかもしれません。
とはいえ、国は官民格差の是正を目指しているため、今後はこの格差が埋まっていくでしょう。
また、2022年度は昨年度より年金受給額が0.4%減額されました。受給額の給付乗率はさまざまな要因により改定されます。少子高齢化が進む日本では、今後も減る可能性が十分考えられます。
このように時代は変化するものなので、公務員であっても安泰とは言い切れないのです。もちろん、公務員の3階部分や企業年金部分は、現役時代に拠出してこその支給です。
掛金の支払いが発生していることを考えると、自助努力と同じような性質とも捉えられます。
将来の老後資金を考えるとき、このように少額ずつでも積み立てて、自分で貯蓄や運用をする姿勢が今後はより求められるでしょう。
参考資料
太田 彩子