3. 厚生年金の受給額を左右する「標準報酬月額」とは
厚生年金の保険料は、標準報酬月額によって決まります。
「報酬月額」とは、会社から支給される「基本給、役付手当、通勤手当、残業手当などの各種手当を加えた1ヵ月の総支給額」(臨時に支払われるものや3カ月を超える期間ごとに受ける賞与等を除いたもの)のこと。
「標準報酬月額」とは、報酬月額を保険料額表の1等級(8万8千円)~32等級(65万円)に分け、該当する金額のことをいいます。
ちなみに、2020年度の平均は31万2838円。男性は35万4921円、女性は24万6025円でした。
正社員以外の短時間労働者なども、厚生年金の加入対象です。同資料によると、短時間労働者の平均は14万6131円(男性15万8834円、女性14万1572円)でした。
男女の差や正規雇用・非正規雇用の差がある限り、厚生年金受給額の格差は今後も続いていくことが考えられます。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)