課金ゲームをやり過ごしたいが

一般的に、中学受験は課金ゲームと揶揄されているほどお金がかかります。そのため、「中学受験というゲーム」に参入するには世帯年収が1000万円以上ないと厳しいとも言われています。

実際、文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査」の「世帯の年間収入段階別、項目別経費の構成比」をみると、私立中学のボリュームゾーンは1200万円以上の35.5%です。

出典:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」よりLIMO編集部作成

世帯年収1000万円以上1200万円未満が16.8%のため、私立中学に通う生徒の家庭は1000万円以上の世帯が52.4%を占めていることになります。

こうした公的なデータもあり、中学受験をして私立中学に子どもを通わせるには、1000万円以上の年収がないと厳しいと広く受け入れられているわけです。

実際、同調査での私立中学に通う生徒の一年間にかかる学校教育費や学校外教育費は140万6000円と、公立中の約2.9倍かかります。

合格を目指すために塾に通い、入学してからも毎月12万円以上の教育費がかかる。そして、兄弟姉妹の年の差によっては極端に教育費が膨れ上がる年があります。

2歳差の場合、どちらも私立中学に進学すると単純計算で毎月24万円が教育費として消えていく年が一年間あることになります。

そして、教育費のピークはその先の大学進学時にやってきます。私立中学を目指すのであれば「本当に乗り越えられるのか」を考えて「習い事の整理」「家計の無駄の洗い出し」などをし、教育費を備えておくようにしましょう。

このように、世帯年収600万円の家庭で中学受験に挑戦することは経済的な面でみると楽な道のりではありません。