確実に乗り越えられる選択をする
子供2人とも中学受験を考えている場合、教育費が控えめな学校や奨学金の種類が豊富で条件が緩い私立中学を選んでみたり、国立や公立中高一貫校も志望校にしたりするなど「家計に負担がかからない現実的な選択」をしていくことが大切です。
通塾をスタートしても、季節講習は小学5年生以降から受講するなど教育費のかけ方を考えていきましょう。大切な学年になってきたらガツンと受けるけれど、必要でなければ受けないという賢い選択を意識してください。
また、高校になると国の「高等学校等就学支援金」もあり学校に関わる教育費の負担が幾分減ります。とはいえ、今後は大学受験が待ち受けています。
私立の中高一貫校を狙う場合は「中学3年間でどのくらいかかるのか」をしっかり計算し、大学受験に向けて塾に通うかどうか、学校の指定校推薦を狙うかなど多角的に判断してから中学受験を決めておくようにしましょう。
中学受験以上に重要な大学受験なのに、中学受験で無理をしてしまったため大学選びの際に「教育費を出せない」といったことにもなりかねません。一人目は出せたが、二人目は諦めさせるという兄弟姉妹間に扱いの差が出ると、遺恨が残ります。
「何となく中学受験をしたい」「仲良しの子も受験するみたいだから」と周りに流されることのないよう、家計と中学受験や合格後にかかるリアルなお金をキッチリ計算し、中学受験できるかどうかを判断してください。
参考資料
- 文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」「世帯の年間収入段階別、項目別経費の構成比」(学習費総額)
- 文部科学省「平成30度子供の学習費調査の結果について」
- 開成中学校・高等学校「奨学金」
- 開成中学校・高等学校「開成会道灌山奨学金」
- 文部科学省「高等学校等就学支援金」
中山 まち子