定年後に必要な貯蓄は現役時代から計画を
今回は、65歳以上の無職世帯の貯蓄事情を中心に解説してきました。平均値は2342万円で、過去からの推移をみると増加傾向にあります。
老後への不安が年々高まり、「退職までに老後資金を準備しておこう」という意識が表れているともいえそうです。
老後2000万円問題とは言いますが、現実問題「2000万円で足りる」とは残念ながらいえません。
2017年の平均収支をもとにした一般的な試算であるため、「どんな家族構成の人でもあてはまるわけではない」「今後の物価上昇に対応していない」という危うさがあります。
現役時代からできることとしては、「我が家にとって必要な金額」を「インフレリスクに備えながら」計画的に貯めることだと言えるでしょう。
介護が必要になった場合、高齢者施設への入所を検討したり、自宅をリフォームしたりする必要もでてきます。
こうした費用も加味しながら、ご自身のライフプランをじっくり考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2021年(令和3年)平均結果―(二人以上の世帯)」
- 株式会社ホロスプランニング「【老後2,000万円問題アンケート】実際、老後資金(満65歳時)はいくら貯められそうですか?」
太田 彩子